主な研究テーマ


・情報通信プラットフォーム
・情報通信サービス
・センサネットワーク
・エッジコンピューティング
・クラウドセンシング
・スマートグリッド

概要


 情報通信ネットワークを用いて新しい「価値」を提供する研究を行います.具体的には,多様なセンサーや家電機器を活用するサービスプラットフォーム,ユーザの状況に応じたサービス提供方式,被災時に適用する安定したネットワークの構築法,スマートグリッドにおけるセキュリティなどを研究します.

班活動


 水野研究室では,研究分野によって3つの班に分かれて研究を行っています. A班は減災および情報指向型ネットワークの研究,B班はセンサネットワークおよびIoTセキュリティについての研究,C班はV2Vや先行配信を利用した情報指向型ネットワークを主に行っています.
A班のホームページ
B班のホームページ
C班のホームページ

具体的な研究テーマ


・私立大学研究ブランディング事業

 大規模な都市災害時において,被災者被害を最小限にとどめるため,本研究室では,私立大学研究ブランディング事業の一環として,D-ZEVとD-ZEV miniを開発しています. D-ZEVは,災害対策本部と連携を取りながら被災者に対して鉄道運行情報,避難所情報および地震情報などの災害関連情報を配信する中型自動車です(図1). 災害時は,地域の避難所や一時滞在施設に停車し,被災者に対して無線LANやデジタルサイネージを利用し,災害関連情報の配信を行います. D-ZEV miniは,D-ZEVに車載された補助ユニットであり,小型の通信システムを車載する電動アシスト付き自転車です(図2). 災害時は,D-ZEVの通信範囲外の避難所や一時滞在施設に滞在する被災者と通信を行い,災害関連情報の収集および配信を行います. また,走行中に写真や動画の撮影を行い,道路や建物の被害状況の把握をします.
 <キーワード>減災情報配信,減災システム,DTN

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図1 D-ZEV
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 図2 D-ZEV mini

・アドホックネットワークとDTN

 基地局やアクセスポイントを用いずに移動端末をノードとすることでネットワークを構築できるアドホックネットワークの研究を行っています.実際のトポロジには疎な部分と密な部分ができることが想定されます.そのような場合,端末の密度の変化に合わせてMANETとDTNを用いることで通信時の効率化が期待できます.
 <キーワード>統合ネットワーク,MANET,DTN

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図1 MANETの概要

・コンテンツセントリックネットワークとM2M

 ICN(Information Centric Networking)は新世代ネットワークとして提 案されているネットワークの1つでCCN(Content Centric Network)とも呼ばれま す.ICNの特徴はデータに付けたIDによる通信でネットワーク上のどこからデー タを入手しても良い点です.そのためICNの端末はキャッシュ機能を持 ち送信しているデータを保持することができます.
 現在は複数種類のセンサとM2Mサービスが共有するM2Mネットワークのセンサー ネットワークにICNを適用させるためのルーティング方式やキャッシュ方式とCCN のセキュリティについての検討をしています.
 <キーワード>ICN,CCN,センサーネットワーク,キャッシュ,セキュリティ

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図1 複数種類のセンサとM2Mサービス
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 図2 CCNの概要

・クラウドセンシング

 クラウドセンシングは,社会全体を効率的にモニタリングすることを可能にする新しいセンシング技術です(図1).
 従来のセンシング従来のセンシング技術では,多数のセンサを設置する必要があるため導入コストが大きくなる問題がありました. しかし,豊富なセンサを搭載したスマートホンをはじめとする高性能なモバイル端末が普及しています. モバイル端末に搭載されている加速度センサ・デジタルコンパス・ジャイロセンサ・気圧センサ・GPS受信機などの多種多様のセンサが搭載されています. また,環境や健康状態を測定するセンサも開発中であり,近い将来に組み込まれる可能性があります. これらのセンサから収集したデータを統合・解析することで,環境モニタリング・交通状況の監視などを,低コストで広範囲をモニタリングすることができます.
 <キーワード>クラウドセンシング

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図1 移動するユーザのインセンティブ

・エッジコンピューティング

 エッジコンピューティングとは端末に物理的に接近するEN(Edge Node)にソフトウェア,データなどのコンピュータ資源を配置し,分散管理されているリソースを利用する形態のことを指します(図1). クラウドサーバと通信を行う場合はインターネットを介して通信を行うため,伝送遅延が発生してしまいます. しかしエッジコンピューティングでは,インターネットを介さずENと通信を行うため,伝送遅延を小さくすることができます. そのため,今後想定される遅延に敏感なタスクに対して対応できることが期待されています.
 <キーワード>エッジコンピューティング

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図1 Mobile Edge Computing

・スマートグリットとホームネットワーク

 家庭間におけるネットワークであるスマートグリッド.また,家庭内におけるネットワークである,ホームネットワークに注目しています.
 スマートグリッドは電力使用状況をリアルタイムで把握し,電力を最適に分配する次世代のエネルギー供給網です. 各家庭や企業の電力情報をスマートメータから電力会社のシステムまで,消費電力量などのデータを各家庭のスマートメータ間のネットワーク(図:ネットワーク概要)を通じてやり取りします. このように,消費電力量などプライバシー性の高いデータをネットワークに乗せるため,セキュリティ上のリスクがあり検討が必要です. そのため,スマートグリッドにおけるセキュリティの検討を効率的に行うためのセキュリティ要件抽出の研究を行っています.
 家庭内のネットワークに注目した場合,以下のような課題が考えられます. 人手を介さずに機器と機器で通信し,様々なサービスを提供するM2Mサービスに注目しています. M2Mサービスでは,複数の家電機器の機能を連携することで,ユーザの快適性や利便性を高める機能連携サービスを実現できます.
 家電機器と,サービスを提供するホームサーバを接続することでホームネットワークが構築できます.このホームネットワーク上で機能連携サービスは実現されます(図:ホームネットワーク). 機能連携サービスは単独では正常に動作しますが,複数同時に実行すると,制御内容によっては片方の制御がもう片方の制御を阻害するサービス競合を起こす可能性があります(図:サービス競合).
 このサービス競合を検出し,解消する方式を実現することを研究しています.
 <キーワード>M2M,サービス競合,スマートグリッド,セキュリティ,ホームネットワーク

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図1 ネットワーク概要
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図2 ホームネットワーク
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図3 サービス競合